ある村に、「とかげの姫様」と呼ばれる少女カラナが住んでいた。 カラナには、首すじにとかげの形のあざがあった。そのあざを持つ娘は、大人になったら村の護り神の「とかげの神様」の妻になる決まりなのだ。そんなカラナに、青年の姿のとかげの神様、ガレトは、繰り返し同じ話を語ってやる。 「昔、愛し合うとかげの神と少女がいました。彼らは『何度生まれ変わってもまた一緒になろう』と誓い合いました。少女の首すじについたあざは、転生しても分かるよう、神様のつけた目印なのです」。 自分たちの昔の話を、カラナは何度も聞いては笑った。 やがてカラナは大人になり、ガレトの妻になる。少女はとても幸せだったが、ただ一つ気がかりなことがあり……。 それは魂の恋人たちの、痛いくらいにひたむきな愛の物語。
更新:2016/9/8
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ある国のあるお屋敷に、コハクという名の女奴隷が住んでいた。 コハクはある時、屋敷に住まう使用人から、金魚鉢に入った小さな蛇を渡される。「こいつの面倒をみろ」と言われ、コハクは親身に蛇の世話をする。 そんなある日、蛇がコハクに口をきいた。蛇は『我はある池の主の水蛇だ。お前の主人の文旦が「池の主とは珍しい。捕まえて我が物にしよう」と、我を捕らえて連れてきたのだ』と打ち明ける。 蛇は元々は巨大な姿で、水を操る力もあったらしいが、今は呪いをかけられて、こんな姿にされているらしい。ヒスイと名乗った水蛇と、コハクはそれまでよりも一層親しくなってゆく……。 宝石の名を持つ生き物ふたりの、痛くて甘い物語。
更新:2016/8/15
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